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Leukemia誌に森 祐斗先生のT細胞性リンパ腫細胞に対して新規ブレンツキシマブベドチン併用療法を開発した論文が掲載されました。

リンパ腫グループ(Principal Investigator: 中川雅夫講師)から医学院博士課程 森 祐斗先生の論文 "PLK1 Inhibition Enhances Brentuximab Vedotin Efficacy in CD30-Positive T-Cell Lymphoma via Spindle Assembly Checkpoint Activation"(PLK1阻害はCD30陽性PTCLにおいて紡錘体チェックポイントの活性化を通してBVの有効性を増強する)が2026年7月13日(月)公開のLeukemia誌(Impact factor:10.7)にオンライン掲載されました。以下にその概要を記します。

PTCLは成熟T細胞に由来する悪性リンパ腫で、悪性リンパ腫全体の約7%を占める希少疾患です。PTCLは一部の病型を除き既存の治療に対する反応性が乏しく、新しい治療法の開発が求められています。PTCLではCD30*1が高率に陽性であり、同分子を標的とした抗体薬物複合体のブレンツキシマブベドチン(BV)が広く使われていますが、奏効率は十分ではなく、BVを用いた新規治療戦略の開発が予後の改善につながります。
今回の研究では、化合物ライブラリーを用いたスクリーニングにより、BVと相乗効果を示す薬剤としてPLK1*2阻害薬を同定しました。BVとPLK1阻害薬の併用投与により有糸分裂の停止が引き起こされ、細胞のアポトーシスを誘導することを見出しました。さらに、有糸分裂の停止は紡錘体チェックポイント (spindle checkpoint complex; SAC)*3に依存することを解明しました。さらに、細胞株由来と患者組織由来の異種移植マウスモデルを用いて、生体内でもBVとPLK1阻害薬は相乗効果を示すことを解明しました。
今回の結果から、BVとPLK1阻害薬の併用療法はPTCLに対する新規治療となりうる可能性が示され、今後の臨床応用が期待されます。
なお、本研究成果は、2026年7月13日(月)公開のLeukemia誌にオンライン掲載されました。

用語解説

  1. CD30 … TNFレセプタースーパーファミリーに属する膜結合型糖タンパク質。
  2. PLK1 … Polo-like kinase1。有糸分裂の開始や紡錘体形成など有糸分裂の際に様々な役割を果たすセリン/スレオニンキナーゼ。
  3. 紡錘体チェックポイント (SAC) … 有糸分裂において、全ての染色体に微小管が正常に接着するまで染色体の分離を防ぐ仕組み。

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