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第43回日本造血細胞移植学会総会において白鳥先生がPlenary Sessionで発表しました

第43回日本造血細胞移植学会総会が2021年3月5日から7日の日程でWeb開催されました。3月6日(土)に行われましたPlenary Sessionにて、白鳥聡一先生が、 非血縁者間末梢血幹細胞移植におけるAnti-thymocyte globulinの意義 、を発表しました。以下、本講演内容の概要となります。

同種造血幹細胞移植のうち末梢血幹細胞移植(PBSCT)では、他の移植法と比較して移植後の主要な合併症の一つである慢性移植片対宿主病(GVHD)の頻度が高く、海外、特に欧州では抗ヒト胸腺細胞免疫グロブリン(ATG)の予防投与が推奨されています。今回、本邦の骨髄バンクで2010年より開始された非血縁者間PBSCTにおけるATGの慢性GVHD抑制効果を検証するため、全国の移植施設を対象とした二次調査研究を行いました。対象症例数は287例(ATG投与群:97例、ATG非投与群:190例)で、ATGの投与量は海外と比較して低用量(中央値2mg/kg)で用いられている実態が明らかとなりました。にも関わらずATG投与群では、非投与群と比較して慢性GVHDの発症率が低く、免疫抑制剤の中止率は高く、無GVHD無再発生存率も良好な結果でした。またATG投与群において、投与前のリンパ球数と予後との関連性を検討したところ、ATG投与前のリンパ球数が高値の群はGVHDの発症率が高く、逆に低値の群では再発が高いことがわかりました。

今回の研究により、本邦での非血縁者間PBSCTにおける慢性GVHD予防法として、低用量ATGの有効性が明らかとなり、今後の標準治療としての確立が期待されます。

※本研究はAMED豊嶋班「非血縁者間末梢血幹細胞移植における新規慢性GVHD予防法と持続型G-CSFによる幹細胞動員の開発研究」の課題研究の一つとして行われました。